救急救命士

救急救命士の仕事は、救急車に同乗していち早く現場に駆けつけ、生命の危機に瀕している人に対して、医師の指示の下、救命の医療行為を行い、病院まで命を絶やさないように搬送することです。

救急救命士のほとんどは、病院ではなく消防官として消防署に勤めて、事故や火災の現場に救急隊員として駆けつけます。

救急隊員の全員が救急救命士ではなく、救命の処置を行うスタッフだけであり、3人一組の救急隊員のうち1人含まれている場合が多いです。

現在、救急隊員は、医師の指示がなければ救命処置を行うことができませんが、昔は医師の指示があっても医療行為を行うことが禁止されていました。

しかし、救急車の中で死んでしまうことが多かったので、救急救命士という役割が誕生しました。

救急救命士の仕事は、待機時間も少なくありませんが、基本的にはいつでも出動できるように24時間シフトをしいているので、体力のとても必要な仕事です。

そのため、日頃からトレーニングしたり、バランスの良い食事を取ることが必要なので、専門学生在学中からこの二つのことに取り組んでおきましょう。

リハビリテーション医療を考える

● リハビリテーションという医療

リハビリテーション医療は、患者さんの機能障害の回復・維持を目的としています。

分野は幅広く、基本動作の理学療法や日常動作の作業療法、介護全般を取り扱う介護福祉など、分野が細分化されています。

● 回復を支援する

リハビリテーションの大きな役割を占めるのは、患者さんの回復を支援することです。

運動機能の維持や社会復帰、障害者への教育の促進など医療分野と少しはなれた支援も、リハビリテーション医療には含まれます。

● これからの社会で

高齢化社会が深刻化するにつれリハビリテーション医療の重要度も増しています。

これまでは、『疾患したらリハビリを受ける』といった流れがほとんどでしたが、近年は運動機能の回復だけでなく、リハビリテーション医療従事者の人手不足解消と健康維持のために予防介護も行われています。

また、高齢者への支援だけでなく、障害者の社会的理解度を深めるためにもリハビリテーション医療が身近にあることは効果的といわれています。

仕事はPDCAサイクルで向上する

仕事の能力や効率は、PDCAサイクルをまわすと向上します。
PDCAサイクルとは、Plan(計画)・Do(行動)・Check(検証)・Action(改善・行動)の四つの頭文字をとった考え方です。
医療の仕事は、患者の人生と命を左右する責任の大きな仕事です。
自分の成長が遅いからとはいえ失敗は許されません。
そこで成長を効率よく促進させる考え方が、PDCAサイクルです。
仕事で失敗した時に考えてしまいがちなことは、『失敗したから、今度からは気をつけよう』という考え方です。
この考え方では、失敗した原因を発見し、その対処法まで導けていないので有効とはいえません。
理由は、仕事を確実にこなすための要点が抜けているからです。
肝に銘じるという多分に感覚的なことでは、成長速度は遅いものです。
医療関係、特に介護の現場では、患者それぞれにあった対処が求められるので、余計に効率的な考え方が必要です。
その効率的な考え方としてPDCAサイクルの採用は、最適なのです。

介護福祉士

介護福祉士とは高齢者などの日常生活を一人で送るのが困難になった方を施設などで支えていく仕事です。

学校を経ないでも施設や運営グループに就職することで介護の仕事に就くことは可能ですが、介護の現場でもできること/できないことが取得している資格によって分けられることがあるのでその点には注意が必要です。

また医療系の専門学校に進学し資格を得るには学校で2年間学ばなければなりませんが、その段階で身につくことや築けるつながりというものがあります。

専門学校からは地元の企業や施設に就職することが多いので、介護福祉士になるための実習で地域の施設に向かい、親しくなってより利用者が欲している情報を得ておくことは実際に働くときになって役に立ちます。

また就職する段階になれば医療系の専門学校で知識を身につけて実習を積んでいることが評価されます。

仕事自体は現場に入って介護福祉士として働き出さなければ分からないことはありますが、自分の蓄積が多いとそれだけでプラスになると言えるでしょう。

言語聴覚士

● 言語聴覚士の仕事

言語聴覚士の仕事は、脳卒中など病気の後遺症である失語症や聴覚障害、子どもの発達障害といったコミュー二ケーションのリハビリと摂食・嚥下(食べ物を飲み込む)の改善を支える仕事です。

患者ひとりひとりの症状や原因・様子を観察しリハビリプランを作成します。

リハビリは地道な積み重ねとなるので、患者と向き合い諦めずに続ける精神力が必要な仕事です。

● 主な職場

言語聴覚士の職場は、病院などの医療機関や福祉施設、教育機関などです。

言語聴覚士は病気によるリハビリと子どもの発達障害にも向き合うので教育機関も含まれています。

● 言語聴覚士の立ち位置

高齢化社会に伴い、言語聴覚士が活躍する機会が増えています。

現在、リハビリを必要としている患者の総数は約600万人に上ると言われています。

しかし、言語聴覚士の有資格者数は2万人と圧倒的に少ないのが現状です。

また、子どもの発達障害についても一般的に知られるようになったので、ますます言語聴覚士の需要は高まっています。

これからは”支える医療”である言語聴覚士の重要性はさらに高まるでしょう。

作業療法士

● 作業療法士の仕事

作業療法士の仕事は、身体・精神に障害をきたしてしまった人に掃除・洗濯などといった日常生活や手芸・運動などの趣味活までを支える仕事です。

理学療法士と区別がつけにくいと思われますが、理学療法は基本動作で作業療法は日常的な活動といった具合に異なります。

身体の問題だけでなく行動への意欲を高めたりと精神的な面でもサポートします。

精神的な病気や発達障害といった、多様性があり捉えるのに難しい人間の心と向かうので、教わった知識・技術だけでなく経験が必要な職業です。

● 主な職場

作業療法士の職場は、病院・社会福祉施設・保健所・職業センターになります。

医療施設から社会的な施設へと少し活動の範囲が広くなっています。

● 作業療法士の立ち位置

作業療法士の大きな役目は社会への参加・復帰を促すことです。

社会への参加・復帰がうまく果たせないと事件・事故など大きな問題へと発展する可能性もあるので、それを食い止める役割は意義のある仕事です。

理学療法士

● 理学療法士の仕事

理学療法士の仕事は、怪我・病気などの障害で体の自由が利かなくなった患者の予防とリハビリをサポートする仕事です。

リハビリを助けるには、患者ひとりひとりにあった計画をたてる必要があります。
リハビリの内容は歩いたり座ったりといった基本動作です。

基本動作の改善には専門知識と技術が必要とするので、これらは理学療法士にしかできない仕事です。

● 主な職場

理学療法士が働く職場は、主に介護福祉施設やクリニック、病院になります。

近年、患者の自宅に訪問する活動も増えてきています。

また、理学療法士の資格を応用してプロスポーツ選手のリハビリと予防をサポートしている人もいます。

技術の用途は、一般的なところから専門的なところまで、幅広く応用が効きます。

● 理学療法の立ち位置

理学療法は外科や内科のように大きな改善をする医療ではありませんが、”支える医療”として必要不可欠です。

身体に障害をきたすことは他人事ではありません。

怪我や病気はいつ何時、起こるかも知れないので、回復までのプロセスを立てる理学療法士の存在は大きいです。